ワークビザ審査基準の変更について

2020年8月20日

2020年7月27日以降に申請されるワークビザについての基準について説明いたします。

a. 時給中間値による二つの基準(Higher Paid / Lower Paid)
今後、3年のワークビザを取得できるかどうかの基準は、NZ国内の時給中間値(2020年8月時点:$25.50)より多くもらっているかどうかにより審査されます。これまで、3年のワークビザの基準は$21.25以上でしたので、給与の基準がかなり上がったことになります。なお、7月26日以前までに申請されてまだ結果の出ていない分については、引き続き以前の基準で審査が継続されます。

b. ANZSCOの職業リストによる審査の廃止
これまで、申請する業種は、ANZSCOの職業リスト上での資格、実務経験年数、Job Descriptionなどが満たされるかどうかで審査されていたものが、今後ワークビザにおいてANZSCOは使用されないことになりました。ANZSCOのスキルレベル(1から5)によって、3年以上のワークビザ取得が出来ていましたが、上記で述べた通り、今後は時給中間値のみが考慮される形となります。したがて、例えば、ANZSCOレベル2に該当するシェフの場合、時給が$25.50に満たない限り、3年のビザを取得することが出来なくなってしまいます。

なお、永住権(Skilled Migrant Category)では引き続きANZSCOは審査要件として使用されます。

c. 時給中間値未満(Lower Paid)の ワークビザについて
時給中間値に満たない申請者には、本来1年のビザが発行される予定でした。しかし、今回のCOVID-19による影響の政策により、2022年1月までは最大6カ月間しか発行がされないことになったため、半年ごとの更新が必要となります。また、Lower Paidの条件のままでビザを更新し続けて3年を経過すると、一旦NZを出国しなければならず、その後12カ月間はビザを申請することが出来なくなります(Stand-down period)。

二つ目は、雇用主は時給中間値未満の職業をサポートする場合、Work and Income New Zealand (WINZ)からのSkills Match Reportの提出が必須となります。以前は、ANZSCOのレベル4と5に該当する職業のみ必要とされていました。

三つ目は、Lower Paidのワークビザ保持者であっても、パートナーの観光ビザをサポート出来るようになりました。ただし、パートナーのワークビザをサポートするためには、Higher Paidの条件が必要となります。また子供については、時給が中間値未満であっても年収$43,322.76以上があれば、Dependent Childrenとして申請に含めることが出来ます。