新聞報道 12/24「ワイテマタのアジア コミュニティーの人は長生き」
これは昨年暮れにTV3のニュースで流されたものです。まず「日本人はどこの国の人より長生きし、平均寿命が83歳として、しかしながらオークランドやノースショアをカバーするWaitemata Health Districtに住む彼らはもっと長生きです。」と冒頭に言って、「その理由は何でしょう」と言うなり太極拳が映し出されてきます。
インタビューを受けているのも皆さん中国人で、その中のひとりは「言葉の壁でわれわれは運転免許が取れないので、どうしても歩く様になる」と言った自虐ネタのコメントもありました。これってTV3の様な公の機関でも日本人と中国人の区別が付かない事を暴露しているのでしょうか?もしそうなら、これは日本人会か日本大使館より修正を申し出てもらってもいい問題ではないかと思われました。
捕鯨問題に関連したアラカルト
新聞報道 12/22「12歳の少年が国会へ『日本の捕鯨をやめさせよ』と陳情」
TV3のニュース。反捕鯨嘆願書への署名を2年前に始めた少年が5000人分のサインを国会に提出しようとしたところ、労働党の国会議員から国会の委員会へ招かれてスピーチをしたと言うものです。曰く、捕鯨保護区域に定められた所で日本は毎年捕鯨を行っている。銛で仕留められた鯨には体に20センチの穴が開き、30センチも食い込む。死ぬまでに25分もかかかる。鯨はその大きさや知性からして威厳のある生物で、彼らのいない人生は考えられない。日本は捕鯨船員を守るために海軍の船を出したのだから、鯨を守るためになぜ我々も同じ事をできないのか?シーシェパードの支持も受けていると言うこの少年は「政府に対しては捕鯨をストップさせるために「強い態度(strong stance)」を取って欲しいと結んでいます。
どうも彼のお母さんがthe National Whale Centre Project (ピクトンで今年の完成が予定されているa virtual museum) の代表で、「大人が言うより子供が訴えた方がより感銘を与えただろう」と正直なコメントをしています。目くじらを立てて(洒落です)批判する事はないが、効果を狙った大人の手口かなと感じる次第です。
新聞報道 1/6「「ニュージーランドの領海に日本の捕鯨船」」
同じくTV3でシーシェパードが南極海で日本の調査捕鯨船を見つけたと例年のニュースが出ていました。彼らは「そこがニュージーランドの水域だ」と誰にでもばれそうなウソをつき、これを受けて「捕鯨が行われているのは公海であり、ニュージーランドの領海ではないが、捕鯨は不快だ」とのマカリー外務大臣のコメントを紹介しています。ニュースの締めくくりはシーシェパードのコメントでした。「虚偽で向こう見ずで破壊的な科学者たちを東京へ送り返すためには情け容赦なく対応する。」
ちょっと番外編
なぜ私が捕鯨問題を取り上げるかの基点は自分自身が今ニュージーランドに住んでいて、かつ子供を育てているからです。上記に在ります様にここニュージーランドでは一方的かつ意図的に日本の捕鯨は悪いとする報道が何十年に渡って流れています。日本人の大人もそうですが、批判を受けた時に子供同士ではどう反応してよいかわからなのが実情ではないでしょうか?
即ち、まず大人が事実を踏まえて自分の考えを持つことが大切かと思います。ニュージーランドに住む限り無関心とか傍観者ではいられないと思うのです。私もここに住んでいなければ、沢山ある重要な問題の一つではあるが自分はかかわらない問題の一つに押しやっていたかも知れません。私が申し上げるまでもなく世の中には環境の問題、別の問題、反戦に関する問題、原発の問題など数え切れないくらいの数の何々問題」とされる重要な社会問題があります。すべての問題に深くかかわる事などは時間的にも物理的にも不可能です。実際私が日本にいた時は被差別部落を抱える中学校にいましたので、同和教育に関心を持って取り組みましたが、今は遠ざかっています。
話を戻します。捕鯨問題を勉強してみて、もしその結論が捕鯨はストップするべきだと言う事なら、皆でそろって日本政府にストップを呼びかければよい事です。捕鯨を続けているためにニュージーランドに住む我々は肩身に狭い思いをさせられているので止めて下さいと言うスタンスでよいと思います。まずはすべて事実からの出発かと思います。ここからはちょっとニュージーランドから離れ、捕鯨の問題とは一見関係のない番外編となります。ただ捕鯨の問題を念頭に置き見ていくと根本は同じじゃないかと思わせる興味深い問題が海外と日本で起こっていますので、これを簡単に紹介します。
新聞報道 11/17「米慰安婦像 韓国側の意向浸透、強まる市長批判」
産経ニュース。米カリフォルニア州グレンデール市に韓国系住民らの意向を受けて、「私は日本軍の性奴隷でした」と書かれた慰安婦像が設置された事は日本での昨年の報道でよく知られているものと思います。なぜアメリカでなのかや慰安婦の真実はいかにと言った政治的な問題をこのオークランド日本人会会報誌で述べようとは全く思いません。この記事の中で紹介されていた市議やこの地区に住む日本人生徒の母親の声を再録します。「韓国コミュニテイーに感謝している。この像が市にあることを誇りに思う。」(フリードマン市議)「日本もおなじようにして、謝ってほしい」(シナンヤン市議)
「慰安婦像が設置されてから子供の通う学校はぎくしゃくした空気が漂っている。」「それまで仲が良かったグループでも日本系と韓国系に分かれてしまった。韓国系の生徒が竹島のことを『韓国領だ』と突然主張しだしたらしいのですが、日本系は黙っているようです。」(近隣地区の日本人生徒の母親)どうでしょうか、これってニュージーランドで何度も聞かされる捕鯨問題と軌を一にしていると思いませんか?いつかアメリカ(シーシェパード?)からオークランドに「反捕鯨の像」が送られて、クイーンストリートかASB Showgroundsに設置されたらどうしましょうかと考えるのは杞憂でしょうか?昨年12月25日に同じく産経ニュースに出ていました記事のタイトルだけを紹介してこの記事の終わりとします。
新聞報道 11/17「『何もしないと認めたことになる』地方議員団、慰安婦像に抗議の渡米」
この原稿はオークランド日本人会会報2014年2/3月号に掲載したものです。